母が教えてくれた裕福でなくても人生を豊かにできる3つの方法
私の母は、自営業の忙しい両親の1人娘として育ち、「絶対にサラリーマンと結婚する」の決意のもとサラリーマンの父と結婚した、銀行員の明るい堅実な女の人です。
反抗期の頃は自分の家庭環境に文句を言ったり、
食事のことや家が古いことに例のごとく不満を垂らし、母を困らせてしまったこともありました。(その節は本当にごめん。)
でも自分稼ぎで生活をするようになり、
ありがちな苦労や絶望を経た今、
まだまだ未熟者ではありますが母の教えや教育が何度も私を助けてくれました。
なので
母から教えてもらった人生を楽しく豊かにするための小さな小さな工夫を今回は紹介させていただきたいと思います。
①空を見ながら食べるものは何であれおいしい、ということ。
母が握ってくれたおにぎりと、冷蔵庫にあるミニトマトやキュウリ、
あればフルーツと水筒に入れた麦茶を持って、
私たち母娘は近所の公園や土手、お寺などにお昼を食べによく行っていました。
「今日はお空とごはん食べようか?」
という母の誘いに飛び上がって反応し、いつもわくわくして準備を手伝っていたことをよく覚えています。
「お外で食べるとおいしいね」
と互いに言い合いもぐもぐおにぎりやキュウリを食べ、
三輪車の中に詰めたおもちゃで遊んだり、
本を読んだり(母は文庫本、私は絵本)思い思いに過ごして帰る、
(そして高頻度で私が母の読書の邪魔をし、牽制される)
というイベントが私は大好きでした。
大人になった今、その話すると母は若干申し訳なさそうな表情で
「もう何も料理したくない~おにぎりが限界~」
という日にざざっと握った米とありあわせの野菜やフルーツで満足する娘(私)
を見てシメシメ・・・
と思っていたということをカミングアウトしてくれましたが、
私は今でも外で食べるごはんや、外で飲むビールが大好きです。
最近は彼と夜の公園まで散歩をして、コンビニで買った缶ビールとおつまみで軽くおしゃべり夜会をする時間が大好きです。
大人になった今、母から教えてもらった
「外で食べるごはんはなんでもおいしい」という
お金のかからない、凝った料理からも解放される、
食事の楽しみ方にいつまでも幸せに感じられる人間でいたいと思います。
②本に使うお金は惜しむな、ということ。
私の育った家庭は貧乏ではなかったけれど、結して裕福な家庭でもありませんでした。
なので洋服やおもちゃをたくさん買い与えられたこともなかったし、
家も結構ボロボロ。
友達と比べて洋服、おもちゃの数が少ないことで母と喧嘩をした思い出もあるし、
家がボロボロなことで友達に揶揄われて少々ツライ気持ちになったこともあります。
でもどんなにダダをこねても、母は新しい家に引っ越そうとしたこともないし、
おもちゃや洋服を増やしてくれたこともありませんでした。
そんな中、一つだけ母が惜しみなくお金を使ってくれたのが「本」でした。
「ほしい、読んでみたい、何回も読む」と言って買ってもらえなかった活字の本は
これまで1冊もありません。
欲しがった本が
あまり文学的ではない流行の小説であっても、
小学生には早すぎるであろう・・・という学術書の類であっても、
それが漫画や雑誌ではない限り、
母は何も詳しく聞くこともなく、値段を見ることもなく、いつも自然に当たり前のことのように買い与えてくれました。
「本屋さんに行こうか」
「ブックオフ行く?」
「午後から図書館に行くの、どう?」
と中学生になってからも母は私をよく連れ出してくれたこともよく覚えています。
そのおかげで
私は今も読書が大好きで、ブックオフをよく徘徊しているのですが、
(節約中につき、古本以外に手を出さないと決めています)
本好きに育ててくれた母がいたからです。
母は
「本が読める、ということは文字から学べる、考えられる、感じられる、想像できる、体験できる、ということ。すべての勉強と優しい心を育む基礎になる」
と考えて、私に本を買い与えてくれたそうです。
限られた子供に使うことのできるお金の中で、「本にお金をかける」と決めてそれを実行してくれた母に私はとても感謝をしています。
家にいながら、そしてたった108円(ブックオフで買うため)で、
世界中の偉人や文豪、珍しい体験をした人、研究者の考えや体験に触れることができるのです。
時間がなくてもお金がなくても、楽しめる趣味を与えてもらい、本当にありがたく思います。
③お出かけ用の洋服を愛でる、ということ。
前の項目で触れましたが、あまりたくさんの洋服を買ってもらえなかった我が家。
でも「お出かけ用の洋服、靴、バッグ」は気に入ったものをデパートで
サイズアウトする度に買ってもらっていました。
夏はワンピースにサンダル、
春、秋用のスカートにブラウス、
冬のニット、コートにブーツ、
一式コーディネートしてくれていました。
おばあちゃんの家に帰省するときや、映画を見に行く時、
友達の家族と買い物に行く時や
ちょっと高いフレンチやイタリアンでの母とのディナーにランチ、
そういった時に着るためのとびきりの洋服たちです。
私と母で1日中かけて選んだ服を着ていけるおでかけの日を私は指折り数えて楽しみにしていました。
初めて電車に一人で乗っておばあちゃんの家に向かった時も、
お気に入りのおでかけ着が勇気をくれました。
クラシックのコンサートの時は、おしとやかに静かにしていなければ、という気分にしてくれ、
フレンチのディナーの時は背筋を伸ばして大人っぽく、優雅に食事をさせてくれた数々の洋服たち。
お出かけの前日には母と二人で靴を磨いたり、
洋服を箪笥やクローゼットから出して枕元に畳んで置き、楽しみにして眠ったり。
毎日学校や幼稚園に着ていく洋服は子供用の安物でしたが、おでかけ着とのメリハリをつけることで気分があがる、という事を母は教えてくれました。
今でも季節に合わせたデートやお出かけ用の特別な洋服や、靴を私は大切にしています。
毎日じゃなくてもいい、とびきりの日のおしゃれを楽しむ心を育ててもらった、と思っています。
この3つは、今でも私が大切にしたいと思っていることです。
余裕がなくなってしまって毎日キリキリしながら過ごしてしまうこともありますが、
読書やおしゃれ、外で食べるごはんを楽しめる心と余裕を取り戻すと
私は心底ほっとします。
お金をかけること、だけが人生を豊かにする方法ではない
と教えてくれた母に本当に本当に感謝しています。
皆さんも、お母さんやお父さんから教えてもらった、人生を豊かにするための方法
ありますか?
よかったら教えて頂きたいです。
ぜひコメントを頂けたら嬉しい。
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